太洋工業株式会社

太洋工業株式会社

人々の暮らしを支える最新のテクノロジーと情熱
~国内トップシェアを誇るFPCメーカー~

企業紹介

 スマートフォンやデジタルカメラなど、さまざまなデジタル機器に欠かせない電子部品であるフレキシブルプリント配線板の開発・設計・製造、プリント配線板テストシステムに関する事業を中心に、エレクトロニクス業界で技術革新をリードする太洋工業株式会社。
 フレキシブルプリント配線板の設計から加工、最終検査まで、社内一貫体制を構築し、年間1,000社を超えるエレクトロニクスメーカーの多様なニーズに対応するため、多品種、小ロット、短納期の生産を実現しています。また、テストシステム事業では、業界シェア上位メーカーとして、最高水準のテクノロジーを製品に反映させています。
 現在、和歌山市に本社・工場を構え、大分、東京のほか、上海、バンコク、台湾にも拠点を設け、海外での事業展開にも力を入れています。
 企業活動のモットーは、「無限の探求」、「卓越した技術」、「信頼されるマナー」、「絶対の品質と顧客の満足」、「未来先取の感性」。この5つの行動基準のもと、社員一同、日々進化するエレクトロニクス分野の第一線で情熱を持ってものづくりに励んでいます。
 また、仕事と子育ての両立支援、女性の活躍推進など、1人ひとりの従業員がその能力を存分に発揮して活き活きと働ける職場環境の整備にも力を入れて取り組んできました。その実績から、平成30年には、子育てサポートに関する取組状況が優良な企業の特例認定(プラチナくるみん認定)と、女性の活躍推進に関する取組状況が優良な企業の認定(えるぼし認定 最高位の3段階目)を取得しました。

 

【プラチナくるみん】 platina-kurumin 

仕事と子育ての両立支援について、次世代育成支援対策推進法にもとづく行動計画の策定・届出を行い、その行動計画に定めた目標を達成するなど、一定の要件を満たしたことにより厚生労働大臣から「子育てサポート企業」の認定(くるみん認定)を受けた企業のうち、特に取組状況が優良な企業が受けられる特例認定

 

 【えるぼし(最高位の3段階目)】

l-boshi女性の活躍推進について、採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースの5項目のすべてが所定の基準を満たす場合、厚生労働大臣から「えるぼし(3段階目)」の認定を受けることが可能(「1段階目」は1項目または2項目、「2段階目」は3項目または4項目について基準を満たしている場合に認定を受けることが可能)

 

働きやすい職場づくり、女性の活躍推進への取組のきっかけ

 変化の速いエレクトロニクス業界におけるものづくりは、女性ならではのきめ細やかさや、市場のニーズを敏感にキャッチできる感性が求められる職場です。
 以前から、女性社員の割合が3分の1程度であり、製造業としては女性比率が比較的高いものの、そのほとんどが一般職であり、また、産休や育休を取得する社員が増えてきた中で、女性社員の仕事と育児の両立やキャリアアップをどう支援していくかという課題がありました。
 そのような中、平成22年度に、女性の活躍推進を目的とした「WIN-WINプロジェクト」(後述)を発足させ、本格的に女性のキャリアアップ支援、仕事と子育ての両立などに取り組みはじめました。
 最近では、女性社員に特化した取組だけでなく、男性を含め、すべての社員がワーク・ライフ・バランスを充実させながら、各自の能力を存分に発揮して活き活きと働ける職場づくりを進めています。

主な取組の内容

●「WIN-WINプロジェクト」の発足
 女性の活躍推進を目的として、平成22年度に発足。各部門から女性社員を8名選出し、「一人ひとりが自分らしく輝ける職場」を目指して、環境整備と意識改革に努め、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の充実に向けた方針を検討し、以下の取組をスタートさせました。

●女性の登用に向けた取組
 「WIN-WINプロジェクト」において、何より大切にしたのは、継続的成長を目的とした女性社員の育成・登用とそのための具体策。それを重要な経営課題であると社長自ら明言し、女性管理職の数値目標を取締役全員の連名で公表するなど、全社的な取組を実施しています。

●キャリアアップのための体制づくり(トレーニー制度の導入等)
 上司との個別面談を年5回実施し、目標の進捗状況を共有するとともに、将来のキャリアプランについて、上司と話し合う機会をつくっています。
 また、1か月間、別の部署で普段とは異なる業務に従事して研鑽を積む「トレーニー制度」を導入し、仕事の幅を広げて人脈を築くことで、キャリアアップにつなげています。
 各社員が互いの成長を認め合い、さらなるキャリアアップに向けて励まし合う職場風土をつくるため、全社員の投票による社内表彰の制度を設けています。

●仕事と子育ての両立支援
 半日単位の休暇制度の導入、育児短時間勤務制度の柔軟な運用などにより、社員の仕事と子育ての両立を支援しています。
 育児短時間勤務制度は、①朝8時30分からの6時間勤務、②朝9時からの6時間勤務、③朝8時30分からの7時間勤務の3パターンから選択できるようにし、それぞれの社員の家庭の状況に合わせた勤務を可能としています。
 また、育児短時間勤務制度、時間外労働の免除制度を利用できる期間を、子供が小学3年生になるまでに延長し、対象者を拡大しています。
 これらの制度を社内で周知するため、「出産・育児サポートブック」を作成し、社員に配付しています。
こうした取組により、女性社員の出産後の復職率は100%を維持しており、育児休業取得率も女性75%、男性20%と、当初の予想を上回る効果が出ています。

●効率的な働き方の促進
 「WIN-WINプロジェクト」のもとで、ワーク・ライフ・バランスの実現について社員の意識改革を促してきた結果、オンとオフのメリハリを意識して効率的な働き方を実践する社員が増え、フルタイム社員1人あたりの時間外労働の平均も月17時間以下に減少しています。

社員の声

古阪さん(電子工場  製造課)

 太洋工業は、特色のある技術とビジネスモデルをもつ成長企業であり、自分の特性が活かせる会社だと考え、中途採用で入社しました。当時はJASDAC上場の直後の時期で、一定の規模と適切な管理体制が期待できることにも魅力を感じました。
 入社後、品質管理課(品質管理とクレーム対応の担当)、電子部品課(営業と営業事務の担当)を経て、現在は、電子工場の製造課でめっき加工を担当しています。
 職場の雰囲気は和気あいあいとしており、それぞれが忙しい中でも、お互いに協力しあう風土がしっかりと根付いています。
 仕事と子育ての両立についても、充実したサポートを受けることができ、とてもありがたく思っています。
 私自身、会社から後押しをしてもらったおかげで、育児休業を取得することができました。子供が1歳になる直前の時期で、ちょうど歩行ができるようになった頃でした。ごはんを食べさせたり、おむつを替えたり、公園に連れて行って遊んだり、昼寝をいっしょにしたり・・・子供と1日をともに過ごす中で、子育てに関することを一通り経験することができ、自分自身が少し成長できたような気がしています。
 何よりも良かったのは、成長著しい乳幼児の時期に、しっかりと子供と同じ時間を過ごすことができ、親子の絆を深められたことでした。母親と子供の間には、授乳や衣食住のケアを通じて特別なつながりができるという話を聞くことが多く、私自身も普段の生活の中でそれを感じることが多々あります。母親と同じようにはいかないまでも、育児休業の制度を活かすことで、子供と密に過ごせる期間が得られ、子供との絆を深められることを実感しました。以後、子供との生活に、より多くの楽しみを見いだせるようになりました。
 会社が育休取得を勧めてくれたことに対し、とても感謝しています。また、育休中に受給できる手当などを含め、制度について詳細な説明をしてもらった上、育休中の業務フォローもしっかりとしていただき、たいへんありがたかったです。こういう会社で働けるのは、幸せなことだと思っています。

今後に向けて

 「WIN-WINプロジェクト」の発足後、社内で意見を持ち寄り、取組を進めてきた結果、当初の想定を上回る効果があらわれています。これからも、すべての社員が自分の能力を存分に発揮して活き活きと働き、成長していける職場づくりを目指していきたいと考えています。

基本情報

事業内容 電子基板事業、基板検査機事業、産機システム事業、エレクトロフォーミング加工事業
企業名 太洋工業株式会社
創業 1960年12月
所在地 〒640-8390 和歌山市有本661
TEL 073-431-6311
FAX 073-432-5469
代表者 代表取締役社長 細江美則
従業員数 219人(2017年12月現在)
URL http://www.taiyo-xelcom.co.jp