できないとは言わない、その時にできる最良のことを
家族で共に踏み出す再スタート
株式会社プラス管理本部で予算の編成や分析など経理関係を担当する前田さん。以前は公認会計士として監査法人に勤めていた経歴もあり、会計のエキスパートとして活躍しています。「転勤族の夫と結婚して退職。実はしばらくは専業主婦をやりたいと思っていたんです」と前田さん。将来については子育てが一段落してから・・・と考えていたそうですが、石巻市に住んでいた時に東日本大震災に遭遇。「夫は単身赴任で石巻市に残りましたが、家族はバラバラ。そこに疑問を感じた夫が仕事をやめ、夫の出身地である田辺市で新たに自営業を始めたんです」。自営業が軌道に乗るまで家計を助けようと仕事を始めることにした前田さんは、スキルを活かして働ける場所として同社に勤務することに。当時お子さんが3才ということもあり、契約社員として午前8時半~午後3時の勤務から開始しました。
職場の臨機応変なサポートで発揮できる力
同社で勤務を始めて2年ほど。ご自身は和歌山にゆかりがなく、風土に馴染めるか不安もあったと言います。「仕事に復帰するまで4年ほどブランクがあったんですけど、ソフトの使い方も忘れていました」と仕事の勘を取り戻すまで戸惑ったというご苦労も。思いがけない形で始まった仕事復帰と子育ての同時進行ですが、同社は“子どもを育てていたら会社として時間の融通は当たり前”という雰囲気で、勤務時間も個々の事情に応じて調節してくれるため、子どもの参観日にも欠かさず参加できるのが嬉しいそうです。そこで前田さんが仕事で大切にしていることが“時間管理”。「時間を有効に使うということを意識しています。できるものは、期限に余裕があってもすぐしますし、前倒しできるものはできるだけ前倒しにします。考える仕事は午前中ですね」と働くママならではの段取り力が光ります。「上司がとても面白いんですよ!」と笑顔の前田さん、しっかり会社の一員として溶け込んでいます。
夫婦の相互理解で広がる今後のキャリアプラン
契約書や各種申告書の作成、税務手続など前田さんの業務は多岐にわたります。現在の勤務時間は午前8時半~午後5時半と、子供の成長に合わせて延長しています。「家事は夫と役割分担していますが、夫が自営業ということもあってできることはやってくれます。私は週末にまとめて家事をやりくりすることが多いですね。お気に入りのおかずは“そぼろ”です。いろんな料理に使えて重宝します」と家庭にも効率的な方法を取り入れているのが両立の秘訣です。今後の目標はずばり“知識を増やすこと”。会計だけでなくその他の業務、例えば人事などにも携わり、職の幅を広げていきたいと明るく前向きに頑張っている前田さんです。
掲載日:2016年7月1日