女性のパワーで、ヒット商品を続々と!
企業紹介
昭和7年、醤油の製造業者として創業。戦後、焼酎、清酒、みりん、梅酒、梅エキスなどの機能性食品へと商品構成を広げ、県内の総合醸造メーカーのトップランナーに成長。「BC」という社名は、”biochemical creation”(バイオケミカル・クリエーション)を略したもので、研究開発力を高め独創的な商品を生み出したいという思いに由来しています。
和歌山の特産品「紀州南高梅」を用いた梅酒や梅エキスなどを主力商品に据え、地元とともに歩み地域に貢献することを大切にしつつ、海外市場への展開にも積極的に取り組み、現在、香港、中国、アメリカを中心に販路を拡大中。
最近、特に強化しているのが、女性ならではの視点や感性を活かした商品開発・製造・マーケティング。平成26年から、それを担う女性社員7人のプロジェクトチーム「なでしこ」を組織し、ヒット商品を続々と生み出しています。
取組のきっかけ
長年にわたり男性社員が中心の職場でしたが、「今後、女性が当社の商品の主な顧客となる。これからは、女性目線の商品開発が必要!」と考えたことがきっかけで、女性の採用・登用に積極的に取り組むようになりました。同時に、女性社員に長く活躍してもらうため、子育てや介護との両立を可能とする制度を整えるなど、女性が働きやすい職場環境づくりにも力を入れるようになりました。
主な取組
●女性の活躍推進
女性の活躍推進に向けた取組の本格的なスタートは、女性社員を中心とするセールス&マーケティング部を立ち上げた平成18年にさかのぼります。同部では、各地のイベントや流行の最先端を行く飲食店の視察などを通して、主要な顧客となる大都市圏の若い女性の嗜好や消費行動、商品へのニーズを体感し、マーケティング力の向上を図りました。そして、その成果を商品開発にフィードバックし、女性が好む梅酒など、さまざまな新商品を開発した結果、売上げの増加につながりました。
以後、毎年女性社員を採用し、女性ならではの目線を活かした商品開発・製造・マーケティングの強化を図ってきました。平成26年からは、上記のとおり、女性7人で商品開発から製造、販売までを一貫して担うチーム「なでしこ」を立ち上げ、ヒット商品を続々と生み出すなど、大きな成果を上げています。「なでしこ」では、メンバーが定期的に集まり、各部署の目線、女性独自の目線でアイデアを出し合い、議論を重ねながら、ヒット商品の開発・生産・販路拡大につなげています。
●仕事と子育ての両立支援
育児休業、短時間勤務、配偶者の出産休暇など、仕事と子育ての両立のための制度を利用しやすい環境を整え、社内で積極的に周知しています。
また、育児休業を取得した社員が職場に復帰した後、子どもが小学校に就学するまでの間は、時差出勤を可能としています。
延長保育を利用する社員に対し、延長保育手当を支給する制度があります。
●仕事と介護の両立支援
介護休業を取得した社員が復帰した後、要介護状態の家族が介護施設を利用する必要がある場合には、介護支援手当を支給する制度があります。
●休暇の取得促進
「ノー残業デー」の設定による休暇取得の促進に加え、休暇取得時の相互フォロー体制づくりのためにワークシェアリングを実施しています。ワークシェアリングを通して、普段から仕事内容をお互いにシェアしておけば、誰が休暇を取得した場合でも、他の社員がフォローすることができます。
●スキルアップ支援
社員のスキルアップを支援するため、各種資格の取得に要する費用を補助する制度があります。
社員の声
妹尾 綾さん
(セールス&マーケティング部、「なでしこ」メンバー)
会社はアットホームな雰囲気で、他の部署の社員とも気軽に話ができる環境が整っています。バーベキューなどの行事もあり、社員どうしが交流を深めるための貴重な場となっています。
年休の取得、子育てや介護との両立のための制度も充実しており、良い環境で長く継続して働ける会社だと感じています。
私が所属するセールス&マーケティング部でも、部の立ち上げ時からの中心メンバーである2人の先輩社員が産休に入ることになり、部が一度リセットされることになりました。たいへんな思いをしたこともありましたが、先輩方が築いてこられたものをしっかりと受け継ぎながら、新しいことを生み出せるように、後輩の社員とともにがんばってきました。
現在、部には、家事や子育てと両立しながら仕事をされている先輩が2人いらっしゃいます。部署は非常にマンパワーを必要とする仕事が多く、帰る時間が遅くなることも多々あります。それでもきちんと両立されている姿を見ると、自分自身もそういった立場になったときは、先輩方をお手本に、しっかりと両立できるように仕事をしていきたいと思います。
これからも、セールス&マーケティング部と「なでしこ」のメンバーとして、新しいことにどんどん挑戦していきたいです。
今後に向けて
少子高齢化と働く世代の人口減少が進む中、地方の中小企業が働き手を確保し、事業を発展させていくためには、「働きやすい環境づくり、職場づくり」に取り組んでいく必要があります。その際、重要となるのは、「女性が安心して働ける職場」、「女性にとって働きやすい職場」。そのような職場は、男性・女性を問わず、誰にとっても安心して働ける場所であるはずです。これからも、仕事と子育て・介護の両立を支援する制度やしくみをさらに充実させるため、検討を重ね、「誰にとっても働きやすい職場づくり」を進めていきたいと思っています。
基本情報
事業内容 | 酒造部門、ヘルスケア部門、うめ原料部門、観光部門 |
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企業名 | 中野BC株式会社 |
創業 | 昭和7年 |
所在地 | 〒642-0034 和歌山県海南市藤白758-45 |
TEL | 073-482-1110 |
FAX | 073-484-4187 |
代表者 | 代表取締役 中野 幸治 |
従業員数 | 171名 |
URL | http://www.nakano-group.co.jp/ |