Happy Worker
vol.05

山本さん

(太洋工業 経営企画部)

意識改革で双方にとって有益な仕組みづくりを追求

意識改革で双方にとって有益な仕組みづくりを追求

女性の戦力化がこれからの企業利益に

「女性が働きやすい職場とは、家事や育児などによる時間の制約が多い女性も力を存分に発揮できる職場環境のこと。それは、女性だけでなく男性を含めた全社員にとっても働きやすい環境につながると実感しています。そういった職場環境の整備は、会社が私たち女性社員に十分な戦力となり貢献することを期待しているから。私たちはそれにしっかり応えていきたいと思っています」。そう話すのは太洋工業 経営企画部の山本さん。平成16年に営業事務として入社し、21年に経営企画部に配属。現在は、株主向け報告書の作成、月次の営業分析や社内内部監査など業務の内容は多岐にわたります。女性の活躍を推進する「Win-Winプロジェクト」の第1期リーダーを務め、環境整備と意識改革に尽力。次世代育成支援対策推進法に基づく「子育てサポート企業」認定の行動計画達成に向けた取り組みにも力を入れ、成果を残してきました。

男性主体の風土を役員の支援を受けながら階段を踏んで改革

プロジェクトに取り組むにあたり、「まずは自分自身が勉強し、意識を高めることから始めました。女性がより活躍するために必要なこととして、まずは環境整備に務めました」と山本さん。育児休業の取得状況、ノー残業デーの設定など具体策はさまざま。しかしその中で、最も重要なのは男性側、女性側双方の意識改革だと言います。もともと男性主体の社内風土。それを打開し社員と企業の双方にとって有益な具体策にするため、改革を率先したのは一人の役員。「Win-Winプロジェクトの発足は、その役員の一言がきっかけでした。豊富な人脈と情報量を持っていることから、会社の進むべき方向性が明確に定まっており反応もスピーディーでした。社内では多くの社員との意識の差はありましたが、段階を踏まえながら底上げし、定着化が図れてきていると思います」

柔軟さを目標に人間としても大きく成長

改革から5年余り。女性社員の育成・登用は経営課題であるとの認識が社内に浸透。次のステップとして「2020年までに指導的地位の女性割合を30%に」とする、政府からの上場企業に対する要請に応えるため、女性の能力向上・キャリア形成に向けた行動計画を策定し実施中です。「以前は、仕事では“家事もあるから・・”、自宅に帰ると“仕事をしているから・・”と心のどこかで自分に言い訳し、できることの限界をつくっていたと思います。その結果、達成感は満足に得られず、そんな自分に対してイライラする時期もありました。今は育児中であり時間の制約があるものの、上司や同僚の理解や家族の支えがあるおかげで、何ごとにも全力でチャレンジできる環境の中、人間としての成長にも繋がっています」。目指すのは、仕事でも日常でも柔軟に対応できるしなやかな女性。でも実は“○○ちゃんのお母さんと呼ばれ、子どもと一緒に遊んでいる時間が何より幸せ”と、母としての一面も見せてくれました。